SOMALI
明けましておめでとうございます
あわあわ便り 2023年1月号
また新年が明けてしまったんですね。皆さま、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
年を取ると、ほんとに年々1年が早く感じられますね。
2022年は皆さまにとってどんな一年だったでしょうか。そして、この2023年はどのような一年にしたいと抱負を掲げられたんでしょうか。皆さまにとっても、この一年がもっともっと良い年になりますようにと願っております。
前置きが長くなりましたが、新年一発目なので真面目に「石鹸」の話をします。
木村石鹸は社名に「石鹸」とあるように、一応「石鹸」会社なので。
しかも木村石鹸はこの2023年。なんと、創業99年を迎えるわけです。
いやぁ、えらいところまで来ましたね。これは改めて「石鹸」についてきちんと知っておいてもらったほうが良いのではないかと思った次第です。
石鹸と聞くと、顔洗ったり、体洗ったりする四角とか丸とかの固形石鹸を思い浮かべる方が多いと思います。木村石鹸では皆さんがパっとイメージするような固形石鹸は、実は製造していないんですね。
と言うと、だいたい驚かれます。石鹸会社なのに石鹸作ってないのか!と。
実は「石鹸」というのは、ある種、原料の名前みたいなものなんです。
難しく言えば、石鹸は「界面活性剤」の一種、ということになります。
なので、原料の形態としては「液体」もあれば「粉末」もあります。
皆さんがイメージされる「固形石鹸」も、私たち製造側の人間が持つイメージは、「石鹸」原料を固めたもの、というような位置づけになります。
四角とか丸とかで固形で、顔洗ったり体洗ったりするものは、だいたい全部「石鹸」と括られていますが、成分をちゃんと見ると「石鹸」が使われてないものもあります。
なので、僕らからすると「石鹸」使われてないのに「石鹸」と呼ばれたり、「石鹸」として売ってたりするのには、若干違和感を感じたりもします。別に悪いことではないんですけどね。
僕らが自社製造しているのは、この原料としての「石鹸」です。
原料としての「石鹸」を、釜焚き製法と呼ばれる昔ながらの製法で作っているわけです。
そして、製造した「石鹸」は、色々な製品に「洗浄成分」の1つとして配合されています。
原料としての「石鹸」というのは、実は、もう殆どは海外で石鹸化されたものが日本国内に入ってきてて、それを使うというのが大半です。わざわざ、油から石鹸を釜焚き製法で製造するなんて面倒なことをしている会社は、ほんとに数少なくなってます。
石鹸の元になる油の大半は、東南アジアで取れます。多いのはパームとかヤシ油ですね。
僕らはヤシ油(所謂、ココナッツ油)を使うことが多いです。
現地で取れた油をそのまま現地で石鹸などに加工してしまい、日本に輸入するほうが圧倒的に効率が良いわけですね。
僕らが今でも自社工場で油から石鹸を製造しているのは、単純に、僕の親父(現会長)が石鹸作りが好きで「止めたらあかん」と言い続けてきたからです。
釜焚きは、夏場は地獄です。ずっとサウナの中にいるような状態なので、かなりの重労働です。釜焚きなんて止めて、他社と同じように海外で石鹸化された原料を調達したほうが安上りなんじゃないか、社員からもそういう提案は何度かあったようですが、親父は首を縦には振らなかったようです。
もう歳を取って流石に足腰も弱り、自分で石鹸を焚くことは出来なくなってしまいましたが、親父は今でも「石鹸焚きたいわ~」と言ってますし、「わしやったらどんな油でも、石鹸に出来る」と豪語しています。(油の種類や状態によっても、石鹸にしやすい、しにくいがあるようです。)
手前味噌ではありますが、自社製造の釜焚き石鹸は、ほんとに洗浄力も高く、洗浄成分としてとてもバランスの良い石鹸になっていると思います。また、自社で石鹸を製造しているからこそ、石鹸の特性をよく理解して、様々な石鹸をブレンドして、石鹸の可能性を探ることができたりもしています。(SOMALIのボディソープやハンドソープは、複数種類の石鹸をブレンドして独自の洗い上がり感を出してます。)
そうやって99年続けてきた釜焚き石鹸ですが、これは木村石鹸の代名詞のようにもなってきたなぁと思っています。止めるのは簡単ですが、一度止めてしまうと、復活させるのはかなり難しいと思います。できれば長く続けていきたいなと思ってます。
これからも木村石鹸をよろしくお願いします。
釜焚き石鹸がブレンドされた代表的な商品シリーズ「SOMALI」
SOMALIのブランドサイトに成分や石鹸のことについて書いています。
ぜひこちらも併せてご覧ください。
https://www.kimurasoap.co.jp/somali/atoz/
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